Wind netbook U100は第3の携帯ゲーム機の夢を見るか? [まとめ 2008/8/28版]
まずWindの物理的特徴はともかく、現在のULCPCはグラフィックス、サウンド、CPU面のハードウェアに違いがほぼありません。Wind U100、LuvBOOK U100、Aspire ONE、EeePC 901、Eee Box、Dell Eはどれも大きな性能差は無いと推測します。以下の内容は1次ロットWind U100本体とBIOS1.05〜1.07を混ぜて実行した際の記録です。
グラフィックス面について
- Intel 945GSE(GMA950)の性能通り。DirectX6、DirectX7世代までのゲームはほぼ遊べる。
- 個人的な統合性能の印象としてはGeForce4Tiの少し下、GeForce3の上くらいの動作速度。
- 画面の表示であればDirectX9世代の画面は出すことが可能だが、断然速度は追いついてこない。
- ハードウェアT&L、ハードウェア頂点シェーダー機能がないので、アニメーションのあるキャラクター表示が多くなってくると、極端にフレームレートが下がる傾向がある。
- BIOS1.07以降でVRAMを128MB使えるようにしておかないと、64MBを要求するゲームであってもパフォーマンスに影響が出る場合がある(容量が足りない場合は、VRAM空間と通常メモリ空間で余分なデータ転送が発生する)
- 表示範囲をスクロールさせることで1024x768モードを実行できるが、あまり使い勝手は良くない。
液晶画面について
- バッテリー動作時であっても蛍光灯の下では充分視認できる明るさ。炎天下などの下ではほぼ見えないが、日傘などで覆うことで改善可能。
- 60fps近く出る2Dシューティング、3Dシューティングなどを動かしても残像はひどくなく、きちんと描画に液晶の反応が追いついてきている。ただし遅延の発生等に関しては未確認。
- 液晶側で640x480のゲーム画面を800x600にスケーリング表示するのは思っていたよりも酷い映像にはならない。
サウンド面について
- オーディオチップはALC888S。
- ソフトウェア動作とはいえ3DサウンドとEAX2エフェクトが載っているので性能的な水準は問題無い。この辺り、今後もっと確認する。
- 音を大きくしすぎると本体スピーカーはビリビリとノイズ混じりで響き始める。ボリュームが50%以下くらいならだいたい大丈夫。本家版ドライバーを導入することでノイズの発生量は多少マシになった。
- Fnキーを使うことでいつでもON/OFF、ボリューム変更ができるのは大変使い勝手が良い。
CPU面について(BIOS1.07確認時)
キーボード・タッチパッド面について
- キーを押すときのタッチはとても打ちやすくて良い。ストレスなく書ける。(このブログ文章の原稿も、電車通勤中にMS-Word2007を使用して記述)
- ゲームによく使うキーの同時押しが対応できないソフトがある。特にCTRLキー、カーソル右、カーソル上の3つ同時押しを認識しないソフト多数(Z、Xキーなどとの組み合わせは可能)。CTRLキーと左上、左下の同時押しは可能という中途半端さ。ゲームの方でキーコンフィグができるかどうかの確認が重要。WSADと他のキーは今のところ問題は出ていない。
- Fnキーと左Ctrlキーを押し間違い易い配置はちょっと気になる。
- タッチバッドは軽く触れるだけでクリック扱いされることが多いので、かなり邪魔。クリック機能は無効化しておくべきなのだが、リカバリーディスクから復帰した後設定することが不可能になった。ドライバー、システムコントロールソフトウェアを導入してもできない。
現在までに動作しなかったゲームソフト
- マイト&マジック7 : 起動直後にアクセス違反が発生する。
- セイクリッドプラス : 起動直後にアクセス違反が発生する。
- スプリンターセル カオスセオリー : 必要機能(ハードウェア頂点シェーダー)が無いため、起動時にメッセージを表示して終了する。
- Thief the dark project : 一応ゲームは開始できるが、頻繁にフリーズすることがある。
- 雷電3 : 対応機能(ハードウェアT&L)が無いため、起動時にメッセージを表示して終了する。
- 3Dカスタム少女 : 対応機能(おそらくハードウェア頂点シェーダー)が無いため、起動時にメッセージを表示して終了する。
- SOLDNER-X : ゲーム開始後にデバイスエラー表示で終了 (BIOS1.06時で確認)
- THE UNDER STELLAR 2 / FREE VERSION : 対応機能(ハードウェア頂点シェーダー)が無いため、起動時にメッセージを表示して終了する。